トリオンレザー

 トリヨンレザーは、カーフスキンやカウハイドも含む牛革の一種です。 ただし、原皮である牡牛の仔牛の希少性からトリヨンレザーは一般的な牛革よりも高価で、その皮の丈夫さから一般的なカーフスキンよりも耐久性があるのが特徴です。多くのラグジュアリーブランドは大抵、カウハイドよりも高級とされるカーフスキンを主に使用しています。 一方で、トリヨンレザーは高級感があるだけでなく耐久性に優れ、しなやかでありながら繊維密度が高いので、日常使いに最適です。

 エルメスなどのラグジュアリーブランドはトリヨンレザーを使用していますが、実はミチノ・パリが使用しているのも同じサプライヤーから調達した「トリヨンクレマンス」と同品目のレザーです。 レザーに詳しい方であれば、すぐにそのシボと手触りでお分かりいただけると思います。 私たちは、ルテスやバケットタイプのオデオンのようなバッグを作る時にトリヨンレザーを好んで使っています。それは、このレザーが上質で傷つきにくく、供給量が限られた希少なものだからです。

 ミチノ・パリのトリヨンレザーは、フランスのバスク地方にあるサン・ジャン・ド・リュズ近郊で生産されています。なめされた後、フィレンツェに運ばれ、イタリアの革職人たちの卓越した技術でバッグが作り上げられます。